炎症性腸疾患 : クローン病・潰瘍性大腸炎

炎症性腸疾患(IBD)

消化管のどこにでも炎症を起こす可能性のある「クローン病」と病変が大腸に限定した「潰瘍性大腸炎」の2つを言います。
クローン病、潰瘍性大腸炎は、腸管を主とする難病で、腹痛・下痢・血便・下血・発熱・体重減少等の症状があります。患者数は特定疾患受給者証の数で見ると、クローン病で3.2万人*、潰瘍性大腸炎で11.8万人*の患者がいることになります。米国ではクローン病と潰瘍性大腸炎をあわせて100万人いると言われ、アメリカと比較すると日本の患者数は7分の1以下です。両疾患の増加は食生活の欧米化に伴って年々増加しています。炎症性腸疾患と定義される病気はまだ他にもありますが、このサイトでは、クローン病と潰瘍性大腸炎を炎症性腸疾患として構成しています。炎症性腸疾患を英語でInflammatory bowel diseaseと表記し、略語がIBDです。

クローン病とは

クローン病は、最初に報告した医師の名前に由来しています。英語ではCrohn’s Disease略して(CD)と呼ばれています。炎症を起こす口から肛門まで消化管で炎症を起こす病気です。

潰瘍性大腸炎とは

Ulcerative colitis(オゥサラテイブ コラィティス)と呼ばれ通称UCと呼ばれています。主として大腸粘膜を主に粘膜を侵し、潰瘍の前段階や潰瘍が全体におよんでいる原因不明の炎症と言われています。世界的にみると、欧米諸国を中心に患者数が多く、北欧やアメリカの白人、ユダヤ人に特に多いといわれています。

食事療法について

クローン病および潰瘍性大腸炎患者に於ける食事療法は、1)高エネルギー 、2)脂肪はできるだけ控える、 3)低残渣(ていざんさ)(食物のかすが少ない)の3つが、基本的な考え方になります。 脂肪を控え、高エネルギーは、かなり難しい課題です。非水溶性食物繊維は腸管を刺激し、腸管の安静を保てなくなります。また消化されない食物は大腸での水分吸収を妨げ、便量を増やして下痢、腹痛となったり、狭窄部に詰まったりする原因となったりします。腸管を安静に保つには、繊維の量を少なくする、加熱して柔らかくする、皮をむく、小さく刻む、裏ごしするなど調理に工夫が必要です。
*2010年度特定疾患受給者数による。