炎症性腸疾患(IBD)
消化管のどこにでも炎症を起こす可能性のある「クローン病」と病変が大腸に限定した「潰瘍性大腸炎」の2つを言います。
クローン病、潰瘍性大腸炎は、腸管を主とする難病で、腹痛・下痢・血便・下血・発熱・体重減少等の症状があります。患者数は特定疾患受給者証の数で見ると、クローン病で30,000人(2009年度)、人口10万人あたり約23.5人のクローン病患者さんがいることになります。
潰瘍性大腸炎で105,000人(2009年度)、10万人あたり82.2人。米国ではクローン病と潰瘍性大腸炎をあわせて100万人いると言われ、アメリカと比較すると日本の患者数は7分の1以下です。両疾患の増加は食生活の欧米化に伴って年々増加しています。炎症性腸疾患と定義される病気はまだ他にもありますが、このサイトでは、クローン病と潰瘍性大腸炎(かいようせいだいちょうえん)を炎症性腸疾患(えんしょうせいちょうしっかん)と定義しております。炎症性腸疾患を英語で言うとInflammatory bowel diseaseと言いその略語がIBD(アイビーディ)と言われております。この略語が短くて判りやすいので、IBDという名称が医療関係者だけでなく患者様の間でも普及した用語となっております。
まずは炎症性腸疾患とはを読む。
クローン病とは
クローン病は、最初に報告した医師の名前に由来しています。英語ではCrohn’s Disease略して(CD)と呼ばれています。炎症を起こす口から肛門まで消化管で炎症を起こす病気です。クローン病を他人に説明する際に困ると言う相談を何度と無く受けます。クローン病は、病気を知らない人は、最初に名前を聞いてクローン技術、クローン羊で有名な「クローン」を連想されやすいです。
非常に説明の難しい腸の難病ですが、他人に最初に病気のことを手短に説明する場合は「腸に炎症が起きる病気です。」と言えば良いでしょう。もう少し話を聞いてもらえる場合なら「腸管が、炎症を起こし、お腹の調子が悪くなり、下痢したり、発熱したり、貧血気味になったりします。」と説明すれば、何となくどんな病気か理解して貰えるのではないでしょうか?もう少し病状を打ち明けられる相手には、「食事制限が厳しくて食べられないものが結構あります。」と言うことを付け加えれば良いかと思います。クローン病の患者数はで特定疾患受給者証の数で見ると30,000人(2009年度)、人口10万人あたり約23.5人のクローン病患者さんがいることになりますが、欧米に比べると9分の1前後です。アメリカには約26万7千人、世界には43万7千人の患者がいると言われております。
まずはクローン病とはを読む。
潰瘍性大腸炎とは
Ulcerative colitis(オゥサラテイブ コラィティス)と呼ばれ通称UCと呼ばれています。日本の患者数(特定疾患の申請をしている方)は特定疾患受給者証の数で見ると105,000人(2009年)です。最近は年間約4,000人の方が発病していることになり、患者数は増加し続けています。世界的にみると、欧米諸国を中心に患者数が多く、北欧やアメリカの白人、ユダヤ人に特に多いといわれています。
主として大腸粘膜を主に粘膜を侵し、びらん(潰瘍の前段階)や潰瘍を形成するびまん性(全体におよんでいること)の原因不明の炎症と言われています。30歳以下の成人に多いのですが、小児や50歳以上の人にもみられます。若い年代と、年輩の2パターンの年齢ピークがあるようです。性別による差はなく、男女比は1:1となっています
まずは潰瘍性大腸炎とはを読む。
クローン病と潰瘍性大腸炎の差
潰瘍性大腸炎は、原因病変である大腸を手術で取り除けば治りますが、クローン病では例え手術をしても高率に再発を繰り返します。
食事について
クローン病および潰瘍性大腸炎患者に於ける食事療法の基本
1)高エネルギー
2)脂肪はできるだけ控えましょう
3)低残渣
非水溶性食物繊維の作用が腸管を刺激し、安静を保てなくなります。また消化されない食物は大腸での水分吸収を妨げ、便量を増やして下痢、腹痛となったり、狭窄部に詰まったりする原因となったりします。腸管を安静に保つには、繊維の量を少なくする、加熱して柔らかくする、皮をむく、小さく刻む、裏ごしするなど調理に工夫が必要です。
4)高ビタミン・ミネラル、5)消化の良い状態に調理する。
まずは食事療法についてとはを読む。

