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2009年 11月 22日 日曜日

クローン病の治療指針 活動期の治療2008

従来のフローチャートによる治療方針から、患者によって栄養療法と薬物療法それぞれに受け入れられる、られないという背景があり流れもあり、それぞれに機軸をおいた治療法が記載されている。

活動期の治療

1) 軽症~中等症
     重篤な副作用が少なく投与しやすいことから5-ASA製剤(ペンタサ)が第一選択薬として用いられる。

効果不十分な場合は、2)中等症~重症に準じて治療するが、治療法の選択に際しては病状と治療効果・副作用のバランスに注意し、場合によっては従来の治療による経過観察という選択肢もある。

2) 中等症~重症
   

薬物療法を中心とする場合

  上記1)の治療の他、経口プレドニゾロン40mg/日を目安として投与する。また、フラジール1日750mgや抗菌薬のシプロキサン1日400mg~800mgを試みる方法もある。ステロイドは強力な抗炎症作用を有し緩解導入効果に優れるがとくに長期投与で副作用が問題となるため、緩解導入を目的として投与したのち減量したのち中止する。
  ステロイドの減量・離脱が困難なときには、イムランを1日50~100mg(1~2mg/kg)程度併用するのもひとつの方法である。効果発現までに3~4ケ月を要することもある。副作用の発現には十分注意する。ロイケリンは現在は保険適応外となる。
  ステロイドや栄養療法等の緩解導入療法が無効な場合はレミケードの投与を考慮する。レミケード等(抗TNF-α製剤)にはステロイドの減量・離脱効果もある。初回投与後、添付文書に記載された間隔で投与を行う。現在のところ保険適用されている抗TNF-α製剤はレミケードのみである。

栄養療法を中心とする場合

  経腸栄養療法を行う。経腸栄養剤はエレンタールでもツインラインでもよい。経鼻チューブを用いて投与する。副作用としての下痢に注意しながら投与量を増加させ、数日で維持量に移行する。1日の維持投与量として理想体重1kgあたり30kcal以上を投与する。病状と患者の受容性やQOLに配慮して適宜投与量の増減や経口法の併用を行っても良い。成分栄養剤を用いる場合には10~20%脂肪乳剤の点滴静注を行う。
      
3) 重症(病勢が重篤、高度な合併症を有する場合)
 外科的治療の適応の有無を検:討した上で下記の内科治療を行う。 

薬物療法を中心とする場合

  感染症の合併がないことを確認したのちにステロイドの経口投与または静脈投与(40~60mg/日)を行う。ステロイド抵抗例ではレミケード等のTNF-α製剤の投与を考慮する。

栄養療法を中心とする場合

著しい栄養低下、頻回の下痢、広範な小腸病変の病勢が重篤な場合、腸管の高度狭窄、瘻孔、膿瘍形成、大量出血、高度の肛門部病変などを有する場合や通常の経腸栄養療法が困難あるいは効果不十分な場合は、絶食の上、完全静脈栄養療法(TPN)を行う。通過障害や膿瘍などがない場合は、レミケードを併用してもよい。

cd-care guideline

クローン病の治療方針をフローチャートにする|炎症性腸疾患の耳袋

松本誉之: 厚生労働科学研究費補助金難治性疾患克服対策研究事業「難治性炎症性腸管障害に関する調査研究班(渡辺班)」 平成20年度研究報告書より改編
炎症性腸疾患の最近の治療と展望 松本誉之 日本医事新報 No.4458 2009年10月3日 48-53 より改編

タグ: 免疫抑制剤, 薬物療法, 活動期, 治療方針, 栄養療法

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