クローン病と潰瘍性大腸炎の差

drcrohn クローン病と潰瘍性大腸炎の差

クローン病の名前は報告者にちなんで名付けられる

クローン病

病気をご存じ無いから、クローン羊とかクローン技術のクローンと勘違いされますが、この病気を報告したニューヨークのマウント・サイナイ病院のブリルー・ビー・クローン(Burrill B. Crohn)先生の名前に由来しています。1932年に初めて報告されました。消化管全般に潰瘍を起こしたり、出血したり、大腸や小腸が狭窄したり様々な病態をもたらします。 

潰瘍性大腸炎

大腸のみに起こる病気のため大腸全てを摘出すれば完治します。しかし手術に至るまでに、ステロイドを大量投与しなければならないために数多くの副作用に悩まされる病気であります。患者さんによっては白血球(顆粒球)除去療法という血液透析のような感じで、血中の白血球もしくは顆粒球を取り除いて、返血する治療(保険適用)を行えばステロイドが少なく済む場合が多い。しかしながらいずれ長期間の腹痛、頻回な下痢、炎症、出血して緩解、再燃を起こす場合が多くまたそういう状態で経過するうちに癌化する可能性も高くなってくる。従って原因部位の大腸摘出のタイミングを逃すと例え手術をしたとしても「腸以外の合併症」に悩まされる場合がある。従って正しい情報の入手と手術のタイミングを判断することは重要になってきます。

潰瘍性大腸炎の手術適応は「社会的適応」という、一般の病気では概念の無いものです。社会生活を支障なく行うために、いつ手術に踏み切るかという判断をしなければならず多くの患者を悩ますところでもあります。手術適応は一般的には「相対適応:社会適応」と「絶対適応」があり、これらは病状と相関します。「絶対適応」では緊急を要し、選択の余地は無く手術になります。「社会的適応」は、ステロイド総投与量から判断する場合もありますし、就職を期にする方もいますし、結婚、出産を期にする人、病状により人それぞれ判断基準が当人が選択しなければいけません。一時に大腸のほぼ全てを取り除くということに対し、水分を吸収する器官であるというイメージがあることで不安感が生じます。手術は一般的に2回に分けてする分割手術が主流であり1回目の手術後に人工肛門になります。この一時的な人工肛門というのも患者さんにとって未知のものであり、精神的な不安と苦痛になり、踏ん切りが着かない方が多くいらっしゃいます。私自身も、人工肛門を受け入れるまで、相当な心の葛藤があり、なかなか受け入れられませんでした。当ページのリンク先には手術を経験された方もいらっしゃいますので、生の声として参考にされる方が良いと思います。最近では、入院期間が少し延びますが、ステロイドの影響が無ければ1回の手術で完了させる場合も多くなってきました。一回で出来るか、二回かの手術が適応になるかは、患者様の状態と執刀医の判断により異なります。
 潰瘍性大腸炎は、手術で大腸を取り除けば治りますが、クローン病では例え手術をしても高率に再発を繰り返します。そういった意味でクローン病の方がかなり厳しい実情があります。

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