熱い夏の脱水について

毎年夏になると多くのIBD患者は脱水に苦しめられることになる。ただでさえ、下痢による電解質異常や、クローン病に於いては、手術などで大腸を摘出していたり、ストーマになっている方も多いでしょう。
もし脱水かなと感じたら、血液検査で電解質 Na(ナトリウム)、K(カリウム)の検査をして欲しい。

1日5~10Lの汗をかきます。夏場の就寝中に汗などによる体内の水分量がおよそ1.5L失われている。
また、1日に尿と不感常泄*(800mL)と便で100~200mL排出されます。体内で生成される代謝水が300mLあるので、尿排出量と500mLから700mL必要になります。汗などで蒸発することも考慮し1日水分量としては1.5L~2L必要になります。(30~40mL/kg)*1
不感常泄=発汗以外の皮膚および呼気からの水分喪失のこと。

健康な人であれば、食事制限が無いので、飲料等で飲む水分以外に、食事経由で、水分および、塩分、カリウム等を摂取出来る。また下痢の様に、極端に水分を失うことも無いので、喉が渇くサインと汗をたくさんかいたなと感じれば水分補給すれば問題はあまり無い。

クローン病や潰瘍性大腸炎の患者で調子が悪ければ悪いほど、食事を控えているので、食事経由での補給は健康な人より明らかに少ない。また下痢をおそれて、水分を減らすとそれこそ、脱水へと向かってしまう。
たとえば下痢の回数が1日8回としよう。1回平均250mLと仮定して計2Lは水分が流出している。健康な方は上述で比較するとかなりの量である。回腸ストーマの場合、自分の実際の流出量は体調によりかなり変動していますが1回300mLとして10~15回くらいパウチに溜まるので、なんと3~4.5L程度も失う。よほど工夫しない限り厳しい現実がある。水分吸収がうまくいっていない時は、尿量が少ないので、尿量がバロメーターにもなっている。 
急性膵炎を引き起こしている際は、通常の水分量の2~4倍必要なことになる。(60~160mL/kg)*1

カリウムの一日の所要量は1–2g/日とされる。2005年4月の厚生労働省「日本人の食事摂取基準」生活習慣病予防の観点からみた望ましい摂取量では3,500mg/日と勧告されている。ナトリウムは夏場の汗や嘔吐、下痢により不足することが知られている。

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