| 1.あなたは一人暮らしですか。 この質問項目を入れたのは家族との同居か否かによって患者への身体的・精神的負担が変わるのではないかと考えたからだ。結果は病前・病後ともほとんど変化がなく、一人暮らしではない、いわゆる家族や他の誰かと同居している人が多いということであった。 |
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| 図3−1−16 | |
| 2.あなたは、人との付き合い(飲みに行く、遊びに行く等)を好みますか。 支援関係の自由記述(注)で多く見られたのが「人付き合いの中の食事」であった。クローン病は食事制限を要するためそれが人付き合いの中で患者自身の不安、心配、人付き合いを敬遠させる1つの原因となっているようだ。結果を見ても病前では約8割あった「人付き合いを好む」回答が病後には約6割に減り、「人付き合いを好まない」という傾向にある。 |
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| 図3−1−17 | |
| 3.あなたには、配偶者、または恋人はいますか。 患者をサポートする支援者として両親に次ぎ配偶者・恋人が非常に注目される。結果は病後に「配偶者・恋人がいる」という回答が増えており、この結果から病気が恋人関係や結婚に影響を与えるということは少ないと推測される。 |
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| 図3−1−18 | |
| 4.あなたに、自分の悩みを相談する人はいますか。 悩みは病気のことであれその他のことであれそれを誰かに話し、解決するという可能性を持つということは患者本人の精神的安定に大きく関わると考えている。結果は病後に「相談する人がいる」という回答が増えていた。しかしこれは一方で悩みが増えたということも考えられるのではないだろうか。 |
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| 図3−1−19 | |
| 5.あなたは人との付合いの中でクローン病のことを気にすることがありますか | |
| 結果は私の推測どおり「ある」という回答が多く約7割を占めた。支援関係の自由記述にも病気による食事制限やトイレの問題、体調善し悪しなどが多くあげられており、常に病気のことを気にしているということが顕著に見られた。また、その逆に「病気のことを考えないよう意識している」という自由記述もあり、この質問は自己受容や支援関係にも関係するのではないかと考えている。 | ![]() |
| 図3−1−20 | |
| 6.あなたはクローン病の人と付き合いたいと思うことがありますか | |
| これは私の経験から考えられた質問である。患者は病気について不安を抱えている。だから経験者である同じ病気の人からいろいろと話を聞きたいと思うタイプ、患者同士であれば会話や行動に気を遣わなくて良いから楽だと考えるタイプなどの肯定的な場合もあれば、逆に患者同士では気持ちが落ち込む、など患者間の付き合いに批判的意見のタイプがいる。結果は付き合いたいと「思う」:「思わない」の対比が6:4となり、付き合いたいと思うという回答が若干多い。前述のようないくつかのタイプから考えられる結果なのではないだろうか。 | ![]() |
| 図3−1−21 | |
| 7.あなたはクローン病以外の人との付合いによって体調に悪い変化を感じたことはありますか | |
| 「ある」という回答がもう少し多いと私は予想していたがそれほど多くなく「ある」:「ない」が約6:4の割合だった。支援関係の自由記述に「相手に病気の話をして理解してもらう」「深い付合いはしない」というものがあった。しかし病気の理解をしてもらうことにより、かえって患者本人が相手に対して気を遣う場面も多いということも自由記述にある。そのようなところから患者本人への病気による日常生活での負担がここからも推測される結果となった。 | ![]() |
| 図3−1−22 | |
| 8.あなたはクローン病の人との付合いによって体調に悪い変化を感じたことはありますか | |
| 上記の(7)に比べ「ない」という回答が圧倒的に占める結果となった。これは同じような経験をしているということから気を遣わない、病気の話をわかってもらえる、などを理由して考えている。注目されるのは「ある」という回答側の意見である。患者同士の食事面での付合いについて「食事内容は安全であるがつい食べ過ぎてしまう」というものや「すすめられると断れない」というものだった。お互い病気のことを知っているという安心感がかえって無理を引き起こしてしまうという可能性があるという意外な結果が得られたのだった。 |
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| 図3−1−23 | |
| 9.外来時や入院時に医師や看護婦とあなたの間にコミュニケーションはありますか | |
| 医師や看護婦は外来や治療、入院生活の上で患者との関係が密接になる。あとの結果にもあるが、病気に関する情報源として、また病気に関する相談相手としても医師は上位であり、コミュニケーションの必要は高い。コミュニケーションが不足していると患者の治療に影響すると思われるが、今回の調査では約8割がコミュニケーションが「ある」と答えており、後の信頼関係の調査結果からもクローン病患者における医師、看護婦との関係は、大体のところが良好であるという結果が見られる。 | ![]() |
| 図3−1−24 | |
| 10−a.あなたは医師に対して不信感を抱いたことはありますか | |
| 病気を持つ上で患者にとて医師との信頼関係は大切なものである。約7割が不信感は「ない」とあるが、残りの3割は「ある」という結果である。これは必ずしも現在かかっている病院の医師に対するものではなく、今までの病歴の上でそのような経緯があったという意見がいくつか見られた。医師のネットワークや患者会、マスコミの影響で以前に比べてクローン病が社会でも知られるようには少しずつなってきてはいるが、どこの病院でも必ずクローン病が発見されるという確信はなく、あちこちの病院に通うというケースや、病院や医師によって治療の行い方が異なるということにも関係があるのではないかと考えている。 | ![]() |
| 図3−1−25 | |
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10−b.あなたは看護婦に対して不信感をいだいたことはありますか |
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| 外来ももちろんだが入院中は看護婦と接する機会が多くなり、患者の話し相手、理解者となることが多い。信頼関係の結果は不信感を抱いたことが「ない」という回答が医師よりも僅かに多かった。これは接する機会の多い少ないに関係するものではないかと推測している。医師に対しては話したいことをすんなりと話すことができないが、看護婦は身近にいてまだ気楽に話すことができるという ことを予測している。 |
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| 図3−1−26 | |
| 11.あなたは現在かかっている病院の治療方針に不満をかんじたことはありますか | |
| 約8割が不満は「ない」と回答している。不満が「ある」側の理由として前述の「病院ごとの治療の行い方が異なる」というケース、通いたい病院が地域から遠い、病院を変えたいが今世話になっている医師に申し訳ない、などのケースが推測される。 しかし治療を受けるのは患者本人であるのだから、医師との相談により本人にとって最上の方法を考えるべきであると思っている。満足いく環境を得るということは、病気や患者本人のQOLのためにも大切であると私は考えている。 |
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| 図3−1−27 | |
| 12.あなたは入院あるいは通院のために家族、職場、学校のいずれかで嫌な思いをしたことはありますか | |
| 結果は僅かの差であるが嫌な思いをしたことが「ない」という回答のほうが少し多かった。病気の理解の度合いによっても左右される。支援関係の自由記述では、病気による偏見や同情されることが嫌だという意見があり、家庭生活、学校生活や社会生活の上で病気によるストレスは少なからずあるという結果が得られたと思っている。そのストレスを少しでも軽減するためにも、例えば仕事上の業績は良いものとするように普段から心掛けることが大切だという医師によるアドバイスもみられる。(2) | ![]() |
| 図3−1−28 | |