クローン病患者の自己受容と支援関係の研究 
−病識との関連− 梅花女子大学文学部 人間福祉学科
石橋亜耶

自己受容と支援の関連性

1.自己受容と母親支援との関係

発病前の自己受容と母親支援との関係は、支えられている人ほど自己受容;自己中心性が低いという結果となった。これは母親との関係が密接であることを表わすかたわら、親離れ・子離れができないということが考えられる。医師による両親に対するアドバイス(2)でも密着しすぎた母子関係は病気を持つ本人に対して良い影響を与えないと指摘している。しかしこれはあくまで発病前のデータであり、発病後をみてみると「支えられている」という回答の自己受容は高くなっている。これは病気をもったことにより苦労や困難が増えたかもしれないが、支援関係の効果も手伝ってそれらは乗り越えられ、また自分自身も成長するという過程から推測される。逆に「どちらともいえない」「支えられていない」の回答には高低に差があり、自己受容は発病前よりも低くなっている。母親は支援者の中でも一番大きな存在であり、その支援の有無によって患者本人の自己受容に影響があるという結果が得られたと思っている。

補足:
自己受容−病気だけでなく、今の現状、や今までも含めて受け入れる。
開放性群が高い−すなわち自己受容が高いことを指す。開放性群が低いというのは自己受容が低く、閉ざされていることを言う。

2.自己受容と父親支援との関係

父親との支援関係については病前・病後と逆転している。発病前は「支えられている」人ほど自己受容が高いが、発病後は自己受容が低くなっている。また「どちらともいえない」回答は発病後に自己受容が高く、開放傾向にある。支援がないことによって自立傾向にあるということなのだろうかと推測している。
3.自己受容と兄弟支援との関係

兄弟による支援については発病前にはあまり差がみられない。それが発病後になると「支えられている」人の自己受容が高く変化している。これは兄弟間の関係に自己受容性、自立性が促されてなり得る傾向ではないだろうかと考えている。
4.自己受容と恋人・配偶者支援との関係

母親の次に支援者として注目される恋人・配偶者は、発病前には「支えられていない」「どちらともいえない」回答ほど自己受容が低い傾向にある。それは発病後も言えることであるが、その高低の差が発病前よりも大きく開いている。「支えられている」回答は発病後に大きく自己受容が高くなっている傾向がある。結果から、恋人・配偶者がいる・いないということが、患者の自己受容に影響する可能性があることを表わしている。
5.自己受容と友人支援との関係

友人による支援によっての患者本人の自己受容には、発病前に差がみられない。しかし発病後のデータでは「支えられている」人と「支えられていない」人の間に大きな差が生まれている。発病前はむしろ低かった「支えられている」人の自己受容は病気を持つことで高く変化しているということは、病気になった過程での友人による今までと変わらない支援、また今まで以上の支援によるところが大きいのかもしれない。
6.自己受容とクローン病の友人支援との関係


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