「クローン病と潰瘍性大腸炎における食事と栄養について」
社会保険中央総合病院 管理栄養士 斉藤恵子先生

成分栄養剤による栄養療法
 クローン病では栄養療法を行うと、栄養状態がよくなるだけではなく、炎症がよくなるなどの治療効果がみられます。栄養療法に用いられる成分栄養剤の特徴は、たんぱく質や糖質がすぐにでも吸収できるまでに消化された形になっており、腸管に負担をかけずに消化吸収され低栄養状態を改善できる、エネルギー源はほとんど糖質であり、脂肪分が少ないことなどがあげられます。

・成分栄養剤の治療効果
1.アミノ酸効果説
 クローン病の発症原因の一つに免疫反応の異常説があります。この説によると、クローン病は体内の免疫反応が亢進しており、通常では異物としない食物中のたんぱく質を異物と認識し腸管内に炎症性の物質が分泌され、腸管が炎症を起こすと考えられています。
 成分栄養剤ではたんぱく質の代わりにアミノ酸を使用しているので、免疫の過剰反応は少ないと言われています。

2.グルタミン効果説
 グルタミンはアミノ酸の一種で、腸管粘膜の栄養源として供給され腸管病変の障害を修復する作用や、小腸でのNa(ナトリウム)・Cl(クロール)の吸収を促進する、免疫機能を改善する等の作用があると言われており、注目されています。
(痩せるという現象の中で筋肉中のグルタミンが奪われていきます。エレンタールにはこのグルタミンが多く含まれています。マーズレンSと言う胃薬にはグルタミンが実は含まれているのです。知っていました? by デグ)

3.低脂肪効果説
 脂肪は他の栄養成分と比べて腸管の蠕動運動を著しく引き起こす成分です。そのため脂肪含有量の少ない成分栄養剤は腸管の安静が保てると考えられています。


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