潰瘍性大腸炎
潰瘍性大腸炎とは
かいようせいだいちょうえんと読み、英語でUlcerative colitis(オゥサラテイブ コラィティス)と呼ばれ通称UCと呼ばれています。日本の患者数(特定疾患の申請をしている方)は特定疾患受給者証の数で見ると117,855人*1(2010年)です。最近は年間約4,000人の方が発病していることになり、患者数は増加し続けています。世界的にみると、欧米諸国を中心に患者数が多く、北欧やアメリカの白人、ユダヤ人に特に多いといわれています。
主として大腸粘膜を主に粘膜を侵し、びらん(潰瘍の前段階)や潰瘍を形成するびまん性(全体におよんでいること)の原因不明の炎症生じる病気と言われています。30歳以下の成人に多いのですが、小児や50歳以上の人にもみられます。若い年代と、年輩の2パターンの年齢ピークがあるようです。性別による差はなく、男女比は1:1となっています。
潰瘍性大腸炎の原因は解明されているのですか?
細菌感染説、自己免疫異常説など多くの説がありますが、現在のところ原因は不明です。ストレスにより症状が悪くなる傾向もあり、いくつかの因子が複合して発症すると考えられています。
ゼリー状の粘液が付着した粘液便、血の混じった便やしぶり腹の症状があります。また腹痛、発熱、食欲不振、体重減少、疲れ易くなったりします。活動期の腸管内では大量の活性酸素(フリーラジカル)が発生しています。
腹部が著しく張った場合は合併症の一つである巨大結腸症の発症が疑われます。中毒症状をきたすこともあり、注意が必要です。
腸管以外の場所(関節や皮膚あるいは眼など)にも合併症がおこりますが、ほとんどの場合は腸の症状が、治療により落ち着けば、腸管外の合併症も消失します。
潰瘍性大腸炎は病変の部位と広がりにより以下のように分類されます。
1)直腸炎、 2)区域性大腸炎、 3)左側結腸炎、 4)右側結腸炎、 5)全大腸炎ですが、2)と4)の頻度は少ない。
内視鏡検査(大腸ファイバー)やX線透視画像では、病気が悪化している期間には、「大腸全体的にかつ連続性にびらんや潰瘍が見られる」、「腸管が細くなる」「大腸のひだが消える」などの所見が認められ、症状の治まっている時期には、腸管の細くなっていた症状が戻り、大腸のひだが出現し、炎症性のポリープが確認されます。
初回発作型や再燃緩解型、慢性持続型で、再燃緩解型が全体の85%を占めており、常に大腸摘出手術を受けていない人は、再燃することを肝に銘じておいたほうが良いでしょう。
重症度の分類では、1)下痢の回数、 2)粘血便(血便の有無)、 3)発熱、 4)頻脈、 5)貧血、 6)赤沈と補助項目として白血球の値や腹痛の有無で判断されます。
重症度は、軽症、中等症、重症、劇症に分類されます。
軽症は、下痢は、1日4回以下で若干の血便が見られる程度でその他の項目は正常の場合です。中等度は、軽症と重症の中間の症状です。重症は、1)下痢が1日6回以上、2)血便あり、3)37.5度以上の発熱、4)脈拍が1分間に90回以上、5)ヘモグロビン10g/dL以下、6)赤沈は30mm(1時間値)以上の場合を言います。劇症は、1)下痢が1日15回以上、2)血性下痢、3)持続する38度以上発熱、4)、5)の項目は重症と同じ、白血球が10,000/mm3以上の増加があり、強い腹痛を伴います。

