潰瘍性大腸炎に於ける顆粒球除去療法の実際

医療法人 幸生会 室町病院 副院長 西村幸晴先生

クローン病や潰瘍性大腸炎は年々患者数が増えている病気です。最近では免疫抑制剤を含めいろいろな治療方法が確立されてきております。その中でも2000年4月より認可されている血球成分除去療法についてご紹介します。

現在この血球成分除去療法には白血球の中の顆粒球と呼ばれる成分のみを除去する顆粒球吸着療法着(GCAP(ジーキャップ))と白血球の中の顆粒球だけでなくリンパ球や顆粒球も除去する白血球除去療法(LCAP(エルキャップ))と呼ばれるものがあります。今回は当院でも採用しております顆粒球吸着療法(GCAP)についてご紹介いたします。

医療機関で写真のように器械を使い血液を抜き(脱血)、アダカラムと呼ばれる酢酸セルロース製ビーズの間に血液(静脈血)を通過させることによって顆粒球をビーズに吸着させて除去し、血液を体に戻す(返血)といった治療方法です。

潰瘍性大腸炎の治療メカニズム

なぜ治療効果があるのか?ということですが、専門的に申し上げると

1.    血球による炎症性サイトカイン(免疫に関するたんぱく質の一つ)産生能の低下、
2.    白血球遊走能の低下、
3.    白血球における接着分子の発現低下、
4.    顆粒球のアポトーシスの増強などが挙げられます。
また血中の活性化白血球を除去吸着することにより体内で過剰に生じている免疫反応を抑制遮断することもあげられます。

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